小野会長の小論文を更新しました。(4/25版)

2014年06月01日 13:13

景気が悪くなると国の借金(政府の借金)が増え始める
 
国の借金(正確には「政府の借金」)が増えるのは、国がカネを使い過ぎたときだと、ほとんどの人が誤解している。しかし、実際は国の借金が増えたのは不景気になって税収が落ち込んだときで、景気がよいときは国の借金はあまり増えていない。
 
例えば、オイルショックの前の高度成長期には、国の借金はほとんどゼロだった。オイルショックの後、公共投資削減を行うなど緊縮財政政策を採ったために、景気は悪化し国の借金が増え始め出した。その後1986年から1991年のバブル景気には、国の借金の増加速度は大幅にペースダウンしている。また戦後最長の景気回復と言われた2002年から2007年だが、借金の増加は2006〜2008年の3年間は非常に少なくなった。この期間はデフレが続き賃金は下がり続け内需の伸びはなかったが、輸出の急激な伸びにより実質GDPが増加しただけで本当の意味の景気回復ではなかった。
 
いずれにせよ、これらの結果を見ても国の借金を減らすには景気回復が絶対条件であることがわかる。確かに借金の絶対額を減らすのは非常に難しいのだが、景気がよくなれば名目GDPが伸びて、国の借金の名目GDP比は減ってくる。
 
高度経済成長期には国の借金はほぼゼロだった。池田隼人や田中角栄のような政治家がずっと政権を担当していたら、高インフレ率は続いたかもしれなかったが、高成長は続き、今でも国の借金はほとんどなかっただろう。
 
高度成長期の最後は田中角栄内閣だった。その内閣の途中不運にも1973年11月に愛知揆一大蔵大臣が急死し、後任に均衡財政論者の福田赳夫が起用され、公共事業費の大幅削減を行ったことだ。1974年12月には田中角栄総理が失脚し、後任は三木武夫となった。三木内閣でも福田赳夫は経済担当副総理に就任し物価の値上がりを批判した。彼にとっては経済の健全な成長より健全な財政・安定した通貨がすべてだった。1976年には福田内閣発足した。彼は高度成長を否定した。更に1978年に大平正芳が誕生したが、やはり財政再建を強く主張する内閣であった。
 
高度成長期が終わる1973年に国債発行残高は僅か8兆円しかなかったのだが、将来へのツケを残してはならぬと、緊縮財政政策を採った結果、景気が悪化し国債発行が必要となり大平内閣の終わる1980年には、国債発行残高は10倍近い71兆円にまで膨れ上がっていた。それでもまだまだ国の借金としては低いレベルにあったのに、大平内閣を引き継いだ鈴木善幸内閣はなんと1984年までに赤字国債をゼロにするという公約を掲げて発足した。それも積極財政で高成長を目指すならその公約は守れたかもしれないが、逆に緊縮財政で景気を悪化させてしまったため、税収不足に陥り、赤字国債発行を逆に増加させざるを得なくなった。これは、初めから分かっていたことだ。
 
どうしてこのような初歩的な間違いを繰り返してしまうのだろう。1982年9月16日、鈴木善幸首相は財政が悪化したとして財政非常事態宣言を出した。一体何が非常事態と言うのだろう。国の借金のGDP比は僅か32%にすぎず、全く問題にならない。鈴木善幸首相の発言は「国債を大量発行すると、民間金融を圧迫し、長期金利を押し上げ、経済・景気発展のブレーキになる」というものだ。その後国債は大量発行され、国の借金のGDP比は今や200%を超している。当時の長期金利約は8%だったが、現在0.6%にまで下がっている。
 
「渡辺美智雄蔵相からは、1982年度補正予算の赤字国債は3兆円台が限度という報告を受けている。」とも語っている。現在国の借金は1000兆円を超えたがまだまだ限度に達していないことを教えたら卒倒するかもしれない。なんと1982年10月13日、鈴木善幸首相は財政悪化の責任を取って退陣している。
 
全く笑い話にしかならないほどのお粗末な経済の知識で、緊縮財政を続け景気を悪化させ、国の借金を増やしていった。もう30年以上前からこんな調子で、日本経済を悪化させ、日本国民を苦しめている。そろそろ反省してほしいものだ。
 
 

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